黒川町内会

会長 野島 保 (当時)

 黒川町内会は、平成4年までは現「はるひ野町内会」を含む広大な面積を有していました。土地造成の完成により、はるひ野町内会が分離し、現状の広さになりましたが、それでも、面積的には広い町会であることに変わりありません。はるひ野に「はるひ野小中学校」が開校したことから、以前は、柿生小学校や栗木台小学校に通学していたのが、地域内での通学となり、子どもたちには良い学習環境が整ってきました。
現黒川地区は大きく三つの要素を持った地区に分かれています。上地区には「セレサモス」に代表される農産物の販売と生産エリア、中地区は分譲や賃貸のマンションが建つ市街地エリア。市街地エリアと芋堀りなど農産物の掘り取りができる二面性を持つ下地区、と三つの地域性に分かれており、他町会には無い際立った特性があります。世帯は、戦後もしばらくは7、80世帯だったのが、昭和49年多摩線開通後徐々に増加し始め、現在の世帯数はおよそ1,400世帯にもなっています。それにつれてそれまで慣行的に9組で行っていた町会組織を、平成18年に組役員の担当数を平均化する目的で、23の組に再分割の上、130の班構成に編成しなおしました。それでもまだ賃貸住戸が多い組は、持分戸数のバランスが取れていないのが、悩みの種になっています。
役員体制は会長1名、副会長2名、会計1名(副会長兼任)、会計監査2名、部長6名(総務部、防犯部、交通部、防災部、福祉部、広報部)等で、きわめてシンプルな構成ですが、意思の統一はできています。
防犯部は防犯灯の管理を行いますが、関連の活動として、平成17年よりご随意パトロール隊という名称で、はるひ野町内会と連携し地元中学校区内の自主パトロールをする組織を立ち上げ、犯罪の防止に大いに役立っています。また、県警より黒川、はるひ野に各1台の青パト車両の認可をいただき、車両による防犯活動も行っています。防災部は早くから、防災用具の購入を手がけており、船舶用の中型コンテナ倉庫を購入して、一通りの防災資機材を備蓄することができております。年に1度はこれらの機材の作動や組立点検と、関連諸団体との連携は図る非常時の行動確認を、総合的な訓練として行い、救命訓練としては、国士舘大学ウエルスリサーチセンターの救命士を講師依頼し、救命救急とAEDの講習を毎年行っています。福祉部の特徴は、主に保健福祉センターと協同で、「黒川キッズ」という幼児とその母親を対象にスキンシップのとり方やリクリエーションを毎月開催し、多いときには70組を上回る親子が参加する人気のある活動を展開しています。広報部はこれらの町内活動を2ヶ月に1度A3版両面を使い、実施したもの、これから実施するものニュースとして全世帯に配信しています。
黒川は地域内の散策道や、はるひ野地区につながる「よこやまの道」など緑地が多く、「セレサモス」と連動して訪れる人が多くなりました。当町内会には環境部は設置していませんが、自分たちの身の回りの環境と訪れる人たちへのイメージアップも含め、環境美化は全町会で行うものという前提で取り組んで実績を挙げています。また、会員にトリマーや草刈機を持っている人が多いのも戦力になっていますので、町内2つの公園も管理協議会を組織して美化に努めているところです。
その他には周辺人口が増えていることから、年々盛大になって汁守神社の祭礼には、全町会で協力することとしていますが、新しく居住された方との大切なコミュニケーションの場となっています。

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救急救命講習
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町内会の清掃活動

(2012年7月号から)